日本のRoboMasterの現状と課題

民生用ドローンで世界シェアNo.1のDJIが主催し、中国で熱狂的な盛り上がりを見せるロボットコンテスト“RoboMaster”。2015年に初回が開催され、まだ大会の歴史自体が浅いこともありますが、日本においてまだ一般への認知度は高くありません。

しかし、RoboMasterの持つエンターテイメント性やゲーム性が話題を呼び、ロボット工学を学ぶ若手エンジニアたちの間ではじわじわと盛り上がりを見せはじめています。

日本のRoboMasterの現状と課題

※そもそも「RoboMasterって何?」という方はこちらのページへ

日本からの中国本戦参加はこれまで1チームのみ

日本からは、九州のRoboMasterチームFUKUOKA NIWAKAが唯一、2018年・2019年と大会に出場しました。

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2018年には決勝トーナメントに進出し、ベスト16まで勝ち進むことができましたが、2019年は国際予選で敗退。前年よりはるかにパワーアップした海外勢に行く手を阻まれました。

日本チームがRoboMasterで優勝するにはまだまだ高い壁があるのが現状です。

RoboMaster日本委員会の発足

そんな中2019年春、主催のDJIの協力もありRoboMaster日本委員会が立ち上がりました。RoboMasterを通して、日本からイノベーションを起こす人材を育成し輩出することを目指しています。

日本のRoboMasterの現状と課題

委員会は、国内の若手エンジニアに向けての情報発信やイベント出展を行い、ロボマスの認知拡大を図りつつ日本各地で説明会を行って、チームの立ち上げに協力しています。

各地で地道な活動を行った結果、2019年の間にチーム数は1→6チームに。着実にチームは増えてきました。

日本のRoboMasterの現状と課題

2019年8月には「RoboMaster 2019 Japan Summer Camp」12月には「RoboMaster 2019 Japan Winter Camp」と銘打ち国内チームの技術交流イベントを開催。その中では模擬フィールドを用いて試合も行い、実践を通して若手エンジニアたちが成長できるような機会を提供しています。

そして2020年3月には、RoboMaster 2020の日本予選にあたるRoboMaster 2020 Japan Openを京都府で開催します。参加者たちは世界への第一関門であるこの予選に向けて準備を進めています。

日本のRoboMasterの現状と課題

日本におけるRoboMasterは今が黎明期です。情熱を持った若手エンジニアたちが先駆者となって切り開き、世界で戦おうとしています。

「RoboMasterをやってみたい!」という方、大歓迎です。

日本におけるRoboMasterの課題

日本でも徐々に広がりはじめたRoboMasterですが、課題は山積しています。熱意ある学生を中心にチームが立ち上げられたものの、持続していくにはハードルが高い状況です。

日本のRoboMasterの現状と課題 日本のRoboMasterの現状と課題

具体的には、日本のRoboMasterチームには以下のような課題があります。

1. 開発や活動場所の確保が困難
日本のチームのほとんどが、複数の学校の学生で構成された連合チームなので、活動の拠点を確保するのが困難です。また、ロボット開発には加工のための機械設備が必要なので、ものづくりの環境も求められています。
2. 人材の確保
RoboMasterは開発するロボット数が多いので、メンバーの確保が非常に重要です。主体となって競技に参加する学生メンバーもそうですが、社会人が持つ技術や経験・ノウハウが少ないので学生たちのメンターとなる社会人も求められています。
3. 開発資金・物資(パーツなど)不足
1機あたり約30~60万円かかり、中国本戦出場となると、ロボットの製作だけで300~400万円かかります。さらに中国までの渡航費用を考えると、1000万円近い資金の調達が必要です。学生が中心のチームでは企業などの後ろ盾が無く、資金やパーツの確保が難しい面があります。また、そういった資金調達のためのノウハウも求められています。
4. 認知度が低く活動への理解が乏しい
少ないリソースをロボット開発に集中して注ぐため、情報発信まで手が回らず、中々活動を認知してもらえません。認知が他の課題の解決に大きく繋がる場合もあるため、チームの活動を広報する人材やノウハウが求められています。

一方中国では…

中国では、政府や大学・企業が連携し、RoboMasterチームを支援する環境が整っています。政府がRoboMasterを通してSTEM教育を推進し、学校や企業からは共同研究費という形で年間数百万単位の資金が提供されるチームもあります。国の人口が多いこともありますが、ある大学のRoboMaster部には毎年1000人近い応募があるほどです。

中国では参加者の中から、技術者や起業家がたくさん育っています。

日本のRoboMasterの現状と課題 日本のRoboMasterの現状と課題

日本では課題だらけですが、RoboMasterに参加している学生たちの中には、自ら道を切り開こうとする優秀な人材が多くいます。

チームメンバー確保のために、様々な手段を使って勧誘し、開発拠点の確保が難しければ、遠隔でも開発できるように環境を整える努力をしています。また、資金確保に繋げるために、自らアポを取って企業へプレゼンの機会をとりつけたり、クラウドファンディングで資金調達を行ったりと、壁にぶつかりながらも必死になって前に進もうとしています。

日本のRoboMasterの現状と課題 日本のRoboMasterの現状と課題

彼らは、その技術やリーダーシップで将来の日本の産業を担う人材です。高いポテンシャルを持っていますが、まだ最大限の力を発揮できずにいます。

RoboMasterを応援しませんか?

上述したように、「拠点」「設備」「人」「技術」「情報」「お金」「認知」など日本のRoboMasterに足りていないものはたくさんあります。

日本の将来を担う人材をバックアップし、社会に貢献するCSR活動の一環として、または彼らのような優秀な人材と密な接触を持てる機会として、RoboMasterに参加する学生を応援しませんか?

より良い環境を提供して競技に集中できれば、きっと世界を驚かせるような次世代のイノベーション人材が育つはずです。各チーム支援者を募集しておりますので、是非お問い合わせ下さい。

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